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凄いのはあなただ

マウンティングという行為そのものが苦手である。

要は、競争ってのが苦手だ。

 

例えば、走るのが一番とか、絵の写実性が一番とか。

そういう、解りやすい具体性の競争は愛おしい。

 

私が苦手なのは、社会における所謂交渉や、甘えたり、怒鳴ったり、褒めたり、ごますったり、なだめたり、流したり、馬鹿にしたり、嗤ったり。

そうやってコミュニケーションにおける、上下を作る競争がダメだ。

 

だから、「会社」というものに多分絶対ハマる事が出来ないと思っていた。

 

「会社」ってのは、そういうマウンティングが巧いヤツが上にいるから、きっと自分はずっと使われるだけの消耗品になるんだろうなと、嘆いていた。

 

上司が変わって、何故か認められて、何故かやたらめったら重宝された。

結果、周りが変わった。嘘みたいに変わった。

 

周りを見渡すと、私みたいにマウンティングが苦手だから実技や稼働速度を意識して生きてきた連中も、楽しそうにしていた。

 

上司にドン引きしつつ、本気ならこの人はきっと凄いと思った一言は

「この部署の誰よりも多分私が一番出来ます。だから腹を括りました。」

だった。

 

どんだけ自意識過剰なのかと驚いたが、結局その人は逃げないで全部やり切った。

多分まだ全然途中なのだろうけど。

 

上司はよく私に「凄いね」「やっぱり頼んでよかったよ!」と言ってくるが、そうじゃない。

 

マウンティングが苦手で、社会や会社になんの希望も持たなかった私や私の様な人達の尊いものに価値を与えたアナタが凄いのだ。

 

私たちが欲しかったモノに、価値を与えた。

あなたという人が凄いのだ。